ネットバンクに多い、「クレジット機能付きキャッシュカード」
ネット環境の高速化と、普及、モバイル化によって、急速に増えているのが無店舗型のネットバンクです。
現金のやり取りよりも、ネットを介した振り込み送金に優れ、無店舗経営によって、人件費や店舗維持経費を削減していることから、
預金金利の面などで、従来型の銀行よりも高い利息が得られるなどの利点が、人気を呼び、ネット世代の若者からビジネスマン世代に人気を博しています。
こうした、ネットバンクでキャッシュカードを申し込むと、しばしば「クレジット機能付きキャッシュカード」と、「通常のキャッシュカード」の、いずれかを選択するようになっているのを、しばしば、目にします。
多くの場合、クレジット機能付きキャッシュカードは無料で作れ、年会費も不要、などとなっているのに対し、
通常の、キャッシュカード機能だけのキャッシュカードは、作成するのに1000円程度の「作成手数料」を請求されるなど、差別化がされている事がほとんどのようです。
なんとなく、クレジット機能付きのほうが、お得に作れるような印象を持たれるのですが、果たしてそうでしょうか?
口座の残金が無くなると?
クレジット機能付きキャッシュカードは、名前の通り、クレジット機能が搭載されています。一見、ただのカードですが、
口座の残高が無くなると、自動的に貸付を行う機能がついている時があります。
キャッシング枠0円であれば問題ありませんが、キャッシング枠を付けた状態になっている場合、
口座が残高0円になっているのに気付かず、引出しをしただけで自動的にお金を借りた形になってしまうことがあるのです。
ネットバンクの場合、通帳がないところがほとんどで、アプリやオンラインで取引履歴を確認するような仕組みになっているところが、大部分を占めています。
こまめに残高確認をする人は良いですが、そういった確認が苦手な人は、全く気付かないまま、いつの間にやら借金ができているという危険性もあるということです。
あまり、何枚も短期間に申し込むと?
また、クレジット機能付きキャッシュカードは、キャッシュカードというよりも、クレジットカードである、と思っておいた方が正確です。
通常、キャッシュカードを複数枚持っているということは特に問題にはなりません。
単に、「あ、口座をいくつか持っているんだな」というだけで、せいぜい、お財布の中が賑やかになる程度でしょう。
キャッシュカードを複数持っていることが、その人の財政を邪推する原因になることは、あまり聞いたことがありません。
しかし、クレジットカードを複数枚、それも、短期間に申し込みしたとしたら、
「何か、財政的に大変なことでも起きて、お金に困っているんじゃないだろうか?」
「浪費癖がついたのかな?」
と誤解される原因になりかねないのです。
ゴールドカードのように、社会的信用の証拠やエグゼクティブのシンボルならばまだしも、通常の会員扱いであれば、どちらかというと、ネガティブイメージを受ける可能性が高いと言えるでしょう。
何の気なしに、たまたま、並行的に複数のクレジット機能付きキャッシュカードを申し込んだだけなのに、余計な誤解が生じてしまうと、それを解消するのも大変です。
気づかない間に、「申込ブラック」といって、どこの金融機関でも申し込みが通らない、といった状態になっていると、
本当に必要なローンの申し込みが通らないなどの、思わぬリスクを背負い込むことになります。
目先の手数料に誘われて、気軽に手続きを取らないようにしましょう。