借金をしたいのだけれど、実印と印鑑証明を貸してもらえるか、などと頼まれたことがある方もいらっしゃるようです。
「絶対、大丈夫だから」などと言う相手の言葉を信じてこれらを貸してしまうと、どうなるのでしょうか。
借金をする際に、実印と印鑑証明を求められるのは、保証人が必要な場合です。
借金の保証人には2種類あり、普通の保証人と連帯保証人ですが、特にこの連帯保証人というのは、
借金をした当人と、ほぼ同じ程度の責任を負うことになりますので、気をつけなければいけません。
もちろん、普通の保証人だからといって、気軽になるものでもありません。
保証人と連帯保証人の一番の違いは、借金の返済を求められた際、保証人は、「まずは主債務者から」と言えるのに対し、
連帯保証人は、支払いに応じなければならないという点です。
ただ、いずれにせよ、主債務者が破産などした場合には、保証人であっても支払う義務が生じるということについては、注意しなければなりません。
そして、もう1つ知っておいていただきたいことに、実印と印鑑証明を渡すという行為についてですが、
こうしたお金の絡むことですから、渡してしまうのではなく、自分の手で印鑑を押しましょう。
保証人になる意志がある場合でも、こうしたものは人に手渡すものではありません。
悪用されて自分の責任になっては困るでしょう。
保証人になる前に、いくつか確認しておくべきことがあります。
もちろん、自分の実子などの場合、保証人になることに対して躊躇いのない方も少なくないでしょうけれど、
そうでない場合には、最低でも相手の資産、資力と、借金する金額、その相手だけは押さえておきましょう。
何も知らずに保証人になるのは危険です。
どうしても保証人になる場合には、借金が返せなくなった際に、自分が肩代わりできる金額なのかどうか、
ということも考慮した上で、保証人になるべきです。