「お金を借りたい」銀行と、消費者金融では、何が違う？
By: sookie
お金を借りたい、と考えたとき、あなたは、どこの金融機関を思い浮かべられるでしょうか？
まず、最初に浮かんでくるのは、お使いになっているクレジットカードのキャッシングか、TVでCMを見たことがある消費者金融ではないでしょうか？
おそらく、真っ先に銀行を思い浮かべる方は、自営などで取引を行われた経験のある方ではないかと思います。
このように、お金の借り先として考えた場合、一般には、「消費者金融の方が、銀行よりも優先されやすい」という特徴があると考えられます。
その原因は、「消費者金融の方が銀行よりも手軽だから」ではないでしょうか？
なぜこのような違いが生まれてくるのか？
もちろん、銀行は、預金をするところとしての立場があって、そのうえで融資も行っているから、といった、業種的な特徴もあります。
それと同時に、それぞれを規制し、ルールとしている法律も違うのです。
銀行は、銀行法という法律が、消費者金融、クレジットカードキャッシングについては、貸金業法が、それぞれ業務の細かいところまでを規制しています。
銀行の方が、設立が古く、歴史が長いという他にも、業務の内容や、貸金に関する金利、貸付の形態などの細かい取り決めについても違いがあります。
ごく、おおざっぱに言えば、銀行は、総じて金利が低い代わりに、借り入れの審査は細かく厳しい傾向があり、審査の結果が出るまでも長い期間になります。
消費者金融は、銀行より金利は高くなり、審査は銀行と比べると、「ゆるい」と言われます。
しかし、貸金業法の改正により、借り入れ手続きをしていても、総量規制などの法律上のルールで、借り入れが断られる場合もあります。
銀行の場合、総量規制のワクからは外れていますから、そういう理由での貸付のお断りはされません。
しかし、回収の厳しさは「血も涙もない」という人もいるくらいで、裁判を通じて確実に回収するという点は、消費者金融より厳しいかもしれません。
また、俗に「借り手が困っている時には貸さない」と言われるのが銀行で、「困っている時に付け込んで貸し付ける」のが消費者金融だ、などといった表現もあります。
あまり、上品な言い回しとは言い難いものですが、両者の違いを如実に見極めているともいえるでしょう。
「銀行系」といわれる消費者金融もある
ところで、最近は、ネットバンクの隆盛と、消費者金融業界再編によって、銀行の傘下に消費者金融が入っていることが珍しくなくなってきました。
いわゆる「銀行系消費者金融」とか「銀行系キャッシング」などと呼ばれているものが、これに当たります。
消費者金融の資本金額が引き上げられたために、多くの中小規模の消費者金融が合併、解散、統合することになり、大手のネットバンクに吸収されたものも多数出てきました。
そのため、銀行と提携しているような業務形態の所もでてきており、利用者に混乱を招いているようです。
しかし、「銀行系」とくっついていても、本質的には消費者金融であることには変わりはありません。
商品サービスなどの、各々の業者ごとの特徴は別にして、適用される法律は貸金業法になります。
