「ご利用は計画的に」とは言うが、計画的に借金をしていくことは、結構難しいものである。
急な入用で、あなたは10万円を年利18%で借りたとしよう。
この借金で支払うべき利息を、更なる借金で埋めて行った場合、どのくらいのペースでどのくらいの金額が必要であろうか。
10万円を18%で借り入れた場合、一ヵ月後に必要な利息の金額は1500円。
利息も借金で支払うことが大前提なので、一ヵ月後には101500円の借金を抱えることになる。
一ヶ月単位で利息を計算して行ったとしても、一年後には12万円近い金額になる。
実際は、一日ごとに利息は加算されて行くので、もう少し大きな金額になることは間違いない。
この後を、一年毎の利息で計算して行ったとしても、二年後には14万円を超え、三年後には17万円を超える。
このペースを五年間続けると、25万円程の金額になる。しかしこれは「年利」を「年単位」で計算した場合である。
実際には「年利」を「日単位」で計算していくので、昨日の利息を加えたものを元金として、今日の利息が決まるのである。
さて、五年後に25万円になった借金の10年後はいくらであろうか。少なくとも、60万円は超える。
何度も言うが、これは、年単位での計算である。ここまでくると、年単位での算出と、日単位での算出では、大きな隔たりも出てくることは間違いない。
今の計算は10万円での計算であるが、これが30万円だと、どうなるのであろうか。
「年単位」の計算でも、五年後には70万円近い金額になり、10年後には150万をゆうに超える。
借金を借金で補填して行くことは、決して不可能ではない。しかし、それを実行して行くためには、それなりの覚悟か、それなりの資金力が必要なのである。