「多重」申込みに「多重」債務…カードローンなどを利用する際に、一番、気を付けなければならない事ですが、一体、何故このような「多重」が起きてしまうのでしょうか。
お金を借りる時、というのは誰であれ、何かしら「必要」があり、借りるものです。
それが、給料日前の生活の為であったとしても、以前から、欲しいと思っていた物を買う為であったとしても、遊びに行く資金の為だったとしても。
理由は、人それぞれ異なりますが、それでもその時、個人としては「必要」を感じて借入を行うのです。
ですが、この「必要」のレベル、度合いによっては「多重」になりやすい人、というのがいます。主に「必要性」の度合いの、低い人こそが危険人物です。
先程、記したもので言えば「以前から欲しいと思っていた物を買う」事と、「遊びに行く資金の為」にお金を借りるというのは、「必要性」のレベルとしては、極めて低い部類に入ります。
生活の為に、お金を借りる場合というのは、あくまでも「生活」に関わる事です。
お金が底をついてしまっては、食べる事だってままなりませんし、仕事の関係上、飲みに行く事だって、ご飯に行く事だってあるでしょう。
「生活」「仕事」といったキーワードがつく金銭の借入のみを行う人というのは、「お金を借りている」という意識を持った上で利用している事が多く、
必要以上の借入を行わない事が大半です。よって、多重を引き起こす事はまずありません。
ですが、以前から欲しい、と思っていた物を買う為に、お金を借りる場合というのは、「仕事」に関連しているのであれば、十分に「必要」な出費かもしれませんが、
仕事に関係がない場合、わざわざ、お金を借りてまで、手に入れる必要があるのかという事です。
もし、この時に手に入れたものが「限定品」だったとして、また次も「限定品」が出た場合に、収集欲などから、無条件に購入してしまう場合というのが多いのです。
どうしても手に入れたいのであれば、お金を借りて、手に入れるのではなく、給料などからその分を別にしておいて、自身の利用する事の出来る範囲での購入をする事が大切です。
また、遊びに行く資金の為に、お金を借りる場合というのは、非常に高い確率で「多重」へと発展します。
お金を「借りている」という意識が乏しく、お金がなくなったら借りれば良い、
返済時には、新たな借入先を作り、そこから返済を行う、といった非常に危険なループへと足を踏み入れてしまう事になります。
「多重」申込みも「多重」債務も、基本的には、総量規制の範囲内でしか利用する事が出来ません。
元より、総量規制対象外から、借入を行っていた場合、その支払いが、すでに延滞状態となっている場合などは、まず次の借入先が見つかりません。
このような「多重」を引き起こす原因は、上記に書いたように、借入を行っているという意識が乏しい事が原因です。
お金に限らず、借りたものがあれば、返す事が常識ですが、この意識が薄いと、最終的に行き着く先というのは、
残念ながら「自己破産」や「債務整理」などによる手続きをとる以外に方法はありません。
このような手続きを行った場合というのは、個人の信用情報にて、それらが記載され、一定期間記録が残ります。
この記録が消えるまでは、ローンに関連するほぼ「全て」の審査に通る事はありません。
このような多重から抜け出すのであれば、一刻も早い決断が大切です。
また、多重にならないように借入を抑える事や、節制した生活を送る事も視野に入れるべきです。
ループから脱する一番の方法は、自分自身が変わる事。そして、自分自身で決める事なのです。