借金は癖になる!?
お金に困ったとき、気軽に借りてしまい、返済が自分で出来ない、という人がいます。
借りるときに、全く計画性がないことや、現金を手にするまでは必至で無心するのに、お金を受け取った途端に無責任に豹変するのが特徴でもあり、
返済が滞ったことを指摘すると、逆に、貸した相手を「情が薄い」などと非難したりもします。
多くの場合、多重債務になっていて、親族がお金を用立ててあげたり、法律的な手続きを踏んで借金を整理しても、
友人や、仕事場の上司、同僚から借り入れて、借金を繰り返すことが多いです。
借金がある、という状態が、その人にとっては「普通」であり、労なく借りて用立てるという方法に慣れ親しんでしまい、
働いて得ることよりも簡単な方法を優先して抵抗感なく借金をするようになってしまっているのです。
こういう状態になると借り癖、ということになるかと思います。借りても「返せないから」と、堂々と踏み倒し、
返していないのに、重ねて借りていくようになると、「借金依存症」という病名になってくる可能性もあります。
借り癖も、依存症の始まりであって、クセというよりも、心の病と見たほうが良いかもしれません。
こうなると、借りている本人は、返済のための正常な収支バランスを考えることはできなくなります。借りることだけが目的となり、口実を作っては、お金を借りるようになります。
借金をするための口実、あるあるワースト3
借金をするための口実として最もよく使われるワーストワンは、「病人」です。
「家族が病気になり、病院代がない。」
「急に入院することになった。」
「家族の手術費用が足りなくて。」
こんなことを言いながら、高級ブランドを身に着けている人や、価格は大したものではなくても、頻繁に衣類を買い替えてみたり、靴を大量に溜め込んでいる、
化粧、パーマやヘアカラーリング、エステなど、美容に非常に熱心な様子が見えるときは、ちょっと詳しく確認したほうがいいかもしれません。
「子供が急病で」「実家で祖父が亡くなったけど、香典と葬式代がない」などの話もよく登場します。
同じくらい、しばしば口実に登場するのが、車や事業の「事故」です。
「事故の相手から、むち打ちの慰謝料を20万請求された」
「借りた車をぶつけて、修理代を払わなきゃならなくなった。」
「取引で穴をあけて、取引先に返済が必要で…。」
事故であるなら、証拠があるはず。何かしら、事実関係を証明してもらえないかを尋ねてみるとよいかもしれません。
嘘をついて、でっち上げた事故ならば、逆切れして怒ってくる可能性が高いでしょう。
書面の作成を申し入れて「信頼できないのか!?」などの態度に出られたときも、要注意です。
特に事業の負債を理由に無心してくる人は、本来ならば、銀行などの融資先を持っているはずです。
それが、いっぱい、いっぱいという事ならば、事業そのものの健全性も危ぶまれるでしょう。
寸借を繰り返す人の場合、「結婚式が立て込んでお祝い金が乏しい」といった、慶弔金の工面ができない口実を使うパターンも多いようです。
「嘘の口実」と、誤解されないためには
借金依存症と呼ばれるほどの状態になると、お金を借りるための口実も、荒唐無稽になっていきます。
「借りていたパソコンが、地震で転落して壊れたから、修理代を払わないといけない」
「小さいころに別れた生き別れの妹が、今度、結婚するので資金援助を」
「保証金2万円振り込んだら、30万貸してもらえるので、すぐ返すから用立ててほしい。」
など、どうも胡散臭い話だと思えるのですが、本人は大真面目に言ってくることが多いようです。
お金を借りる癖がついてしまっている人は、「自分は悪くないけれど、外的な状況が悪化して、お金が必要になったんだ。」というポーズをとる特徴があります。
借りることには、自分の責任がないと思っているかのように見えますし、一見、自分は被害をこうむって、困った立場になっているんだとアピールしているかのように見えます。
たしかに、気の毒な状況というものは存在するのかもしれませんが、それを他人に頼ることで解決しようとしているというのは、あまり良い態度とは言えません。
お金を貸してくれる人は、基本的には世話好きであったり、人情化であったり、親切であったりといった人間的な美徳をお持ちのことと思います。
ですから、お金の無心をせざるを得ない状況になったときは、その信頼を壊さないような関係を保つ事はとても重要といえましょう。
基本的には、お金を借りるということは、相手に経済的な負担をかけることに他ならないのですから、嘘は禁物だと思って間違いありません。
生活費が足りなくなってしまったことが、お金を無心する理由であるとしたら、正直に「生活費を使い過ぎてしまった。」と伝える方がいいでしょう。